たす研の当事者研究会の概要
当事者研究ってなに?
定義がとても難しいのですが、ざっくり言うと自分自身の困りごとを自分自身やほかの人とともに困りごとに対する知見を深めていく試みなのではないかと思います。
たす研における当事者研究は、参加者の方が挙げた困りごとに対して、ほかの参加者の方から質問や感想を投げかけることによって自身の困りごとに対しての知見を深めていく試みを目指しております。
また、たす研では運営メンバーも困りごとの当事者なので、どうか一緒に困りごとに対しての知見を深めていただけると嬉しいです。
たす研での当事者研究会の流れ
①ルール確認
当事者研究会のルールは以下の通りです。
- 人の話をさえぎらない、否定しない
- きめつけはしない
- 人の話をもらさない
- 「私はこう思う」というアイメッセージをこころがける
- 人と問題をわけて考える
- 例えば、「ひきこもりの人」と考えるのではなく、「ひきこもり」という困りごとを抱えている人、と考えます
②自己紹介
- 呼ばれたい名前
- 会で呼ばれたい名前を名乗っていただきます。もちろんハンドルネーム、本名問わず。
- アイスブレイク
- 名前を名乗った後に以下の2つを発表していただきます。(言いたくない場合はスルーでもOK)
- 今の気分・体調
- 最近あった楽しかったこと、嬉しかったこと、好奇心が刺激されたことなど(テーマは日によって変わるかもです)
- 名前を名乗った後に以下の2つを発表していただきます。(言いたくない場合はスルーでもOK)
③困りごと発表
- 5分ほどワーク
- 5分ほど時間をとるので今日発表する困りごとのテーマが決まっていない方はこの時間で考えてもらいます。
- 発表
- 困りごとをみなさんから発表してもらいます。(もちろん発表しないで聞くだけでもOK)
- 【以下、困りごとテーマの例です】
- 寝れなくてお菓子を寝落ちするまで食べてしまう。
- 周りの目が気になりすぎる
- 自分の感情との付き合い方がわからない
- 困りごとをみなさんから発表してもらいます。(もちろん発表しないで聞くだけでもOK)
④テーマ決め
- 困りごと発表でみなさんから挙げてもらったテーマのうち、2~3個を今回深めるテーマとして決めます。(本来であれば参加者の方が挙げた全テーマを研究して深めていければいいのですが、時間や人数の関係でテーマ決めの際に多数決をとる場合があります。)
⑤研究
- 困りごとを詳しく発表してもらいます。
- 以下のことを意識して発表すると困りごとに対しての知見が広がるかもしれません。
- 「どんな時に?」「どんな風に?」困りごとが生じるか
- 「いつから?」困りごとがあるのか
- 「どんなパターン?」の困りごとなのか
- 困りごとに対して「個人的要因」や「社会的要因」どのように関係しているのか
- 個人的要因
- 身体・感覚・経験・気持ち・考え方・行動パターンなどの自分の内側の要素
- 社会的要因
- 家族・地域・規範・習慣・デザイン・人的/物的環境など自分の外側の要素
- 個人的要因
- 発表してもらった困りごとに対して参加者の皆さんから自由に質問や感想を投げかけてもらいます。
- 【以下、質問・感想の際に気をつけていただきたいこと】
- 説得、議論、批判はしない。
- 語ってくれた体験を否定しない。
- 参加されたみなさんが安心して困りごとに対しての知見や語りを深めていける場にしていきたいので、お願いいたします。
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- 【以下、推奨していること】
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- 先ほど挙げた「どんな時に?」「どんな風に?」「どんなパターン?」「個人的要因」「社会的要因」の要素がある質問は大歓迎です。
- 発表された方の困りごとと近い経験されている方は、自分の経験や対処法など話されるのもいいですね。
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- 【以下、推奨していること】
- 1人15~30分程度を想定しております。
⑥クロージング
- みなさんから今日の感想を話してもらったり、運営メンバーが次回の告知や別な企画の告知をしたりして終了の挨拶をして終わりになります。
以上がたす研の当事者研究会のおおまかな流れになります。みなさんどうぞお気軽にお越しください。
参考文献
当事者研究会ワークシート
https://japama.jp/wp/wp-content/uploads/2020/03/SelfStudy-WorkSheet2019.pdf